新入生の皆様、膳所高校へのご入学、誠におめでとうございます。
4/8の入学式を終えた今、正直なところ期待と不安(というか不思議)がない混ぜの状態ではないでしょうか。
個人的な話で恐縮ですが、私自身10数年前に膳所高校に入学した当時は、いわゆる「田舎」の中学校から「頑張って」進学してきた身で、気を置かずに済む友人もおらず、具体的なビジョンもなく…先行き不透明な学校生活に、漠然とした不安が頭の中に霞がかっていました。
そんな中で、ひょんなタイミング－－当時は電車の定期券を校内で購入していたのですが、その行列でぽつねんと待っていたとき－－に、新入生に紛れた一つ上の(小柄な)ラグビー班の先輩から声をかけられました。ラグビーの「ラ」の字も知らない森少年は、何の迷いも雑念もなくラグビー班の練習にふらりと行ってしまい、そのまま入番届を翌日に提出するという予期せぬロケットスタートを切ってしまうのでした。
それからというもの、苦楽をともにして(確信として)一生の付き合いとなる友人にも恵まれ、大変充実した高校生活を送ることができたのです！
と読んでいる皆さんからは、一体何が言いたいのか。お前は腐っても国語教師ではないのか。論理というものを生徒に教える身でありながら、論理が飛躍して、正直なんの脈絡もない。恥を知れっ。恥をっ。
などとお叱りを受けそうですが、ラグビーというスポーツには、論理で説明不能な身体性(ある種の「野性」)が目覚めるトリガーが満載で、それまで体験したことのない刺激に溢れていました。そして何より、人間同士の身体的連動の素晴らしさを体感できる要素が他のスポーツより秀でていました。生きていく上で必要な瞬発的なコミュニケーション、判断力…いわゆるこの四段活用「直観力」が鍛えられるスポーツだと今でも自負しています。
と、この辺りの魅力を語ろうとすると本が一冊(かそれ以上)の話になるので、多くは語れません。しかし、この度、新入生がラグビーというスポーツの魅力を体験でき、充実した高校生活とその将来に期待を大きく膨らませる上での最高のプログラムを企画することができました。
それは、4/14(日)に開催する、京都大学とのラグビー交流プログラムです。本校ラグビー班OBと京大ラグビー班OBが互いにアプローチし合い、本校と京都大学の現役チーム同士が連携することで実現した企画となります。
内容としては、京都大学ラグビー部員の方により、前半はラグビー体験クリニックで実際に身体を動かしてラグビーの楽しさを味わってもらい、後半は京都大学とオックスフォード大学との定期交流についてのレポートを報告していただきます。
さらに、京都大学iPS細胞研究所名誉所長の山中伸弥様、京都大学元総長で霊長類研究の世界的権威である山極寿一様のメッセージを聴講していただけます。ご両人はともにラグビー経験者であり、そのご活躍の源泉としてラグビーの存在があることを大いに知っていただけると思います。
本企画で、ラグビーの愉しさと底知れぬパワーの片鱗を知っていただければ幸いです。
以下、4/14(日)のスケジュールの詳細です。多くの方々のご参加をお待ちしております。
14:00 京都大学宇治グラウンド集合
14:15 新入生向けのラグビー体験プログラム、膳所高校と京都大学の現役生による合同練習
16:00 京都大学ラグビー部クラブハウスにおいて、オックスフォード大学との交流レポートと山中伸弥教授・山極寿一教授によるメッセージの聴講
