2025.04.09「ラグビーは人生の縮図」昭和26(1951)年卒 貴田 哲弘
マスターズ花園2022の開会式でも「Master of Masters / マスター・オブ・マスターズ」と称賛され、唯一の黄金パンツを身に着け最高齢出場者の表彰も受けたZRFC1期生の貴田哲弘さん――。先ずは、貴田さんが取材を受けた報道(読売、中日、毎日、共同通信、MBS毎日放送、YTV読売テレビ)なども改めて振り返り、そして現役&未来のZRFC後輩への貴田さんのメッセージを《パス》として繋ぎます。残念ながら、貴田さんは2023年9月第2回マスターズ花園の直前に逝去されました。
Q:ラグビーの魅力って何ですか?
貴田さん:一口には言えんな。でも、ラグビーに人生の縮図がすべて詰まっている気がする。人間の人生とよく似ている。1人1人自分の仕事をやって次々と連係プレーの中で社会が成り立っていく。それと同じやんか。元気の源もラグビー、(パスで)次の人に自分の仕事を渡すときに、いい仕事を渡してやりたい。トライでもしてくれたらこんなにうれしいことはないわな。自分がトライするよりももっとうれしいわな。
ほんとうに人生そのもの。試合の中でうまくいくときもあれば、うまくいかないときもある。自分が納得したプレーをしても試合に負けることもある。自分のプレーに満足できる出来でなくても勝ってしまうこともある。自分ひとりでは何もできない。チームや仲間がいて自分も頑張れる。自分が頑張ってチームや仲間の窮地を救いサポートできることもある。人生どちらに転ぶか何処へ行くか楕円球のラグビーボールと同じ。それでも、努力することで楕円球が転がる方向も予測したり時には決めたりすることさえもできる。努力や献身、そして何よりフェアであることの貴さが、ラグビーをやれば身をもって、ほんとうに理解できると想う。
Q:現役チーム・未来のZRFCにメッセージ
貴田さん:ラグビーで培った心身の強さやノーサイドやフェアの精神、また身体が小さかったり弱かったりしても仲間と工夫・鍛錬・意思統一し、勇気や全力を出し切ることができた方法論や自信、そして爽快感は、その後の人生にもきっと生きる。ラグビーをやって良かった、そう思える日がきっと来る。伝統の「諦めない、走りきる、頭を使う、そして何より楽しむ」という姿勢で、膳所高ラグビー班ZRFCのパスを共に未来へ繋ごう!
≪参考≫
MBS毎日放送 https://www.mbs.jp/news/feature/kansai/article/2022/10/091297.shtml
20221004【読売新聞夕刊】マスターズ花園にトライ〜91歳現役ラガーマン(ZRFC1期生・貴田哲弘さん記事)
20221005【中日新聞朝刊滋賀版】91歳 花園で楽しさ追求 膳所高OB 大津の貴田さんマスターズへ〜部員減に悩む後輩にエール
20221124【秋田魁新報(共同通信配信)】「マスターズ花園」91歳ラガーマン、輝き健在
転載:野口(1985卒)